Blood Tear


東の空には朝陽が登り、静まり返った街中を照らす。



まだ朝が早い為街中に人の姿は無く、一人寂しく歩く1人の男性は疲れているのか大きく伸びをする。




 「んあぁぁ~……」


大欠伸をし藍色の髪を掻く彼はジーク・ブロッガー。

昨日遅くまで騒いでいたコウガ達はまだ眠っている為 、1人宿を抜け出した彼は何処かへ向かっていた。



まだ寝たりないのか何度も欠伸をする彼はある屋敷の前にたどり着くと目を覚ますように頬を叩く。


鉛色の背の高い柵で囲まれたその屋敷は厳重に管理されているのか門の前に兵士が立つ。




 「朝早くからお疲れ様で~す……っと………」


挨拶をしながら門番の横を通りあたり前のように門をくぐろうとするが、何故か兵士に止められたつしまう。



兵士は手にしていた槍で道を遮りジークを睨む。


門をくぐる事を許されないジークは数歩後ろへ下がると首を傾げる。




 「申し訳ないのですが、誰も通すなとの言い付けでして」


 「私はシェイラお嬢様の執事ですよ?」


 「存じております。しかし、例え貴方がシェノーラ様の執事だとしても、此処を通す訳にはいきません」


この屋敷の主シェノーラの執事であるジーク。


何時もは止められる事なくすんなりと入る事ができるのに、今回に限って通す事はできないと頑なに言う。










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