Blood Tear
「えっ……?」
「あ……」
驚いた2人は顔を見合わせ互いに動きを止める。
声を上げ騒ぎになる前に何とかしなければと動きを見せるジークだが、近づいてくる足音を耳にし顔をしかめた。
近づく足音は4つ。
例え彼の口を塞いだとしても、残り4人の内の誰かが声を上げてしまう。
此処まで来て退く訳にはいかないと眉を潜めていると…
「なっ……!?」
戸惑うジークの腕を掴む男性。
囚われるのではと思ったジークは抵抗するが、暴れる彼を男性は無理やり部屋に押し込んだ。
「何かあったか、新人?」
「あ、いえ、ちょっと忘れ物を……」
乱暴に扉を閉めた執事に声をかけたのは仕事に向かう兵士達。
扉を背にして立つ彼は動揺しながら微笑んだ。