【完】まりあ ~人魚姫の涙~
その後、人工呼吸をするとルイスは呼吸を始める。
ほっと胸を撫で下ろし、ルイスの濡れた髪を撫で上げた。
顔色はまだ良くないけれど、それでも息をしているから大丈夫だろう---
「良かった…」
「……………っ…」
ただ、早く体を温めなくちゃいけない。
…と言っても私には、ルイスを暖める術がない。
これ以上は、人間に頼まなくては---
そう思った所で、人の声が聞こえてきた。
人魚の姿を人前に出すことなど出来ない私は、後ろ髪を惹かれる思いで海の中へと素早く身を隠す。