君の存在が笑顔になる
「あたしはね、去年から遼が好きで入学してくるのを楽しみに待っていたの。遼の高校生活が落ち着いた頃に告ったのに、あなたのせいで振られたのよ」


ここに呼ばれた理由が分かった。遼が好きだから、遼と付き合って、別れた私が気に入らないんだ…。


「それなのに片野くんを振るなんて随分と嫌みな子ね」


「いたっ!」


また髪を引っ張られた。


「そんな痛みよりも亜美の心のほうがずっと痛かったんだよ!人の心を弄んで楽しんでいるなんていい根性しているよね」


「弄んでなんて…いません」


遼の告白は浅い気持ちで受け入れてしまったけど、付き合っていた時は私なりにちゃんと向き合っていた。

それを否定されてショックだった。
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