花のように

黄色いチューリップ



 うららかな春の日差しが降り注ぐ四月の日曜日。

 私は、久しぶりのまともな休日をお気に入りのカフェで過ごそうと、駅からの道を一人歩いていた。


 常連客に『ライブラリー』と呼ばれるそのカフェは、駅から少し離れた閑静な住宅街の一画にある。


 皆にそう呼ばれるだけあって、店内はまるで私設図書館のよう。

 客席を背の高い本棚がぐるりと取り囲み、その中にはたくさんの本が並んでいる。


 『ライブラリー』は、マスターの淹れるとっておきの珈琲を飲みながら大好きな読書もできる、本好きな私と彼のお気に入りの店だった。



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