俺ら参上ッッ!!


「…俺の顔になんかついてる?」

「へ?
…あっ!ごめんなさい!////」

「い、いや…いいよ」


私はつい九条くんの顔をジッと見ていた。

やっぱり私…九条くんのこと好きなんだ。


「なぁ…海野」

「な、なに?」


懐かしい九条くんの声。


「あん時…俺…」


あの時…
あぁ、放課後のあの時か…


「俺さ…!」

「おーい、なにやってんですかーオレのひかりに」

「!?」


いきなりふわっと私の身体が上がったと思ったら、恋一に肩を抱かれていた。


「こ、恋一!?」

「あー、お前九条かー」

「宮内…恋一…」


九条くんは少し眉間に皺を寄せた。


「ひかりに手ぇ出すな」

「海野お前…宮内と付き合ってんのか…??」

「い、いや…!そんなんじゃ…!」


勘違いしないで九条くん!!


「そーだよ!
オレら、付き合ってっから」

「!!?」


こ、恋一!?
何言って…!!


「…そうだったのか。
幸せにな」

「九条くん!!」


九条くんを追いかけようとしたけど、恋一に止められた。


「行くな、ひかり」

「なんで!?」

「っ!」


私は恋一の腕を振り払って、恋一に心の叫びをぶつけた。


「なんなの!?
私は九条くんのことが好きで、ずっと片思いして…
やっと3年ぶりに今話せたのに…なんてことしてくれたの!?」

「…ひか、り…」


恋一は悲しそうな顔をしていた。

なんでそんな顔するの…
なんで…??


「私の邪魔…しないで」


私はプリントを集めてその場から去った。

なんでか恋一のさっきの顔が脳裏に焼き付いて離れなかった…







< 10 / 98 >

この作品をシェア

pagetop