武士道セブンティーン!!



「ぜはー……、ぜはー……」

息を切らしながらようやくついた目的地に、
歪みながらも笑みを浮かべる。

「よーっしゃ……」


あたしが思い付いた場所。

それはいつかの雑木林だった。



多分もう二週間近く前になるだろう、
あたしがタイムスリップして初めて気がついた場所だ。

あの日は暗さと動揺で見てなかったが、
あそこ中々いい場所じゃね、と思い付いて来てみればビンゴだ。


林の中を探索すると、古ぼけた社が見つかった。

辺りは草ボーボーで、最近人が踏み行った形跡も見当たらない。

バチ当たりではあるが、社の戸を開けてみると、ちょっとカビ臭くはあるが、環境は悪くない。

「しょうがないよねー……掃除しますんで許して神様」


言いながら外から中から見回る。

中に何も奉ってないし、神社にありがちな鳥居もない。

一体何のお社なんだろう。



< 155 / 337 >

この作品をシェア

pagetop