二重人格神様~金と碧の王~
『…いのり』

『…はい』

『目を閉じて。そして、10秒数えたら目を開けるんだ。そうすれば、この長い夢から介抱されるから』

『…はい、わかりました』

そっと、私は目を閉じた。海鈴さんの心臓の音がよく聞こえる。その音にあやされるように目をつぶった。

そして、海鈴さんが言うとおり、ゆっくりと数を数えた。一…二…と。

身体の力が抜けていく感覚がして、10を数え終わったころ…ゆっくりと目をあけた。


「……」

「…いのり…目が覚めたかい?」

「……」

目を開けると、私はいつもの部屋で横になっていた。見慣れた天井に、見慣れた家具。

そして、私の横では、ベッドで頬杖をつく海鈴さんの姿があった。





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