[完]バスケ王子に恋をして。
「え……?」

みんな私の顔を驚いた顔で見る。

「奈未……この人の事知らない?」

お兄ちゃんが聞いてくる。

「うん」
「顔も見たことない?」
「うん」

みんな呆然としている。

ママなんて口に手を置いて泣いている。

「本当にわからないのか?」

海斗が私の肩を揺らして聞いてくる。

「うん……どうして……?」

海斗から視線をずらして美少年と目が合う。

その瞳はなんだか悔しそうというか……とても悲しそう。

「私達ってどっかで会ったことありましたっけ?」
「……え?」
「私……記憶ないんで……誰なのか教えてくれますか?」

私がそう聞くとママが声をあげて泣き出した。

「ママ?」
「う″ぅ″ー……奈未本当にわからないの?本当に?」
「だから本当だって言ってるじゃん」

そういうと美少年は下を向いて静かに涙を流した。

そんな姿が絵になるくらい可哀想に見えて……

「名前教えてくれますか?」

美少年にそう聞いていた。
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