[完]バスケ王子に恋をして。
「へ……?」

咲羅は口に手を当てて驚いている。

「咲羅のことマジで一生守るからさ……俺と結婚してくれよ?」
「ちょっと待って!!……私さっき言ったよね?子どもが出来たから結婚するのはヤダって……」
「だから違うだろ」
「……え?」

本当鈍感……

「子どもが出来たってのもあるけど、俺はそれ以上に咲羅が好きな訳!!咲羅がめっちゃ好きなんだよ!!だから結婚しようって言ってんの!!」
「嘘……」

咲羅は目に涙を溜めて俺に抱きついてくる。

「赤ちゃんは?」
「産んでいいに決まってるだろ?咲羅が欲しいんだからな」
「海斗産むの反対なんじゃないの……?」
「いつ俺がそんなこと言った?」
「仕事は……?」
「デザインは家でも考えれるだろ?俺も頑張るからさ?」
「ありがと……海斗……」

俺はもう一度咲羅を離して咲羅の目をしっかりと見る。

でも咲羅の目から出てくる涙は止まらなくて……それを拭いながら俺は咲羅にもう一度この言葉を言う。

「俺と……結婚して下さい」
「……はい……」

そうして俺達はどちらからともなくキスをした。


______________

あれから1ヶ月……

咲羅の結婚と妊娠はすぐ発表されて仕事を休止することになった。

俺が咲羅にプロポーズした日に春樹と奈未はいままでに遭った全ての出来事を公開し、交際を認めて今では今年中に結婚しそうな芸能人一位になっている。

そして……美男美女と有名でファンからも結婚しろっていう感じになってるらしい……

俺達は結婚してハワイで結婚式も終えた。

咲羅はつわりが酷い為今は咲羅の実家でゆっくりと休んでいるが一応荷物は俺達が住む新居に引っ越していて、一応同居していることになっている。

俺は相変わらずキングバードのコーチを続けているが、それと一緒にプロのチームのコーチとしても来年移籍が決まっている。

俺達はいろいろ悩んで一番心配な二人だったけど……俺達は俺達なりに頑張って毎日充実している……

俺達が選んだ道は決して間違ってなかったんだ……

俺達は他の人より壮大なストーリーの中生きていたけど……俺はどの道を選んでもきっと今を過ごしていたんだろうなーと思う……

だってキミと僕は……

運命の人であって……数え切れないくらい共通点があるのだから……

ープルルルル

「もしもし?」
<あ、海斗?聞いてー?あのね……>

愛おしい声が俺の耳に響く。

今日も俺達は人生の長い道を歩いて行く……

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