恐怖短編集
「おーっし、今度のターゲットはあいつだ!」


そう言うと、アリサは楽しそうに笑い、道端に生えている背の高い白い花を千切った。


それをブンブン振り回していたかと思うと、今度は首を簡単にへし折った。


イジメの合図だ。



私も意味なく白い花をちぎり、同じように首を折った。


ボキッ!


「へ?」


慌てて振り返る。


何もない、誰もいない。


「どしたぁ?」


アリサが離れた場所から声をかけてくる。
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