*嘘月とオオカミ先輩*


元カノの話であんなに盛り上がってたら、今カノとしては気分が悪いよな?



店員とすれ違いながら狭い廊下を進み、角を曲がったところで細い背中を呼び止める。



「ハル……ツッキー」

「…あれ、先輩。どうしたんですか?」



振り返った月島は無表情だった。

以前より笑うようになったとはいえ、普通の子と比べたらまだまだ感情が表に出にくい。


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