*嘘月とオオカミ先輩*
「ツッキー」
低い声に心臓が一瞬跳ねる。
胸の高鳴りを自覚しながら振り返ると、そこには長髪を後ろで結んだ男の人が立っていた。
「三條くん参上! なんちて」
「三條先輩……」
肩が落ちたのが自分でも分かる。
あからさまに落胆してしまったにもかかわらず、あたしの態度に気付かなかったのか、三條先輩は軽い足取りで近づいてきた。
「ツッキーあぶねーよ、1人でこんなとこ来たら」
「あ、はい、すいません……」