*嘘月とオオカミ先輩*




何?


なんだろうこの感覚。




先輩のまっすぐの目が、あたしの胸いっぱいに広がる。



いつも感じる愛しさが、何倍にも膨れ上がる。




心が、愛で痺れる。




急かすような視線を向けられて、躊躇いながら口にした。



「サク……ヤ」




瞬間、先輩の唇が愛しそうに私に触れる。



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