アメアガリ

誤解だよ

「おい、優斗あのこきてんぞ」

友達に言われて彼は、私のもとにやって来る

「なんだよ!」

怒った彼の声が好きなのは、なんか変

「あの、ゆうくん」

私が言い終える前に彼は、

「ゆうくん何て呼ぶな!」

ってどなってきた

「ごめんなさい、桐谷くん」

私が泣くと、みんながこっちを見る

「桐谷くんのお弁当です」

私は、渡して帰っていく

なんで、こんな関係になってしまったんだろう?

絶対に私が悪い

5年生の夏の日

私の親友に香代子っていたんだ

その子がゆうくんが好きだから告白したいって言う

でも、私も彼が好きだった

だけど、気の弱い私には言えなかった

放課後、教室に香代子とふたりにさせて帰った

次の日、教室にいくと私を香代子は、私を睨み付けて言った

「ひどいよ!知ってたんでしょ?それで笑ってたんだ」

はい?ほんとに知らないから!?

「ごめん、ほんとに知らなかった・・・。」

香代子は、えっ!って顔をしてびっくりしていた

「そっか。じゃあ、何とも思ってないんだ・・・?」

その問いに私は戸惑った、そして彼がいないのを確認して・・・

「うん、何とも思ってないよ。それどころか、大っきらい!」

その時、ガラっとドアが開いた

「ゆっ、ゆうくん・・・・!」

そこには、怒った顔のゆうくんがたっていた

「ごめんな、真衣。俺、お前に嫌われてたの気付かなかった」

今まで、見たことのない彼のさみしそうな顔を見て哀しくなった

でも、もう遅かった

それから、彼は近所であっても話してくれなくなった

「ごめんね、ゆうくん。誤解だよ」

私はそう唱え続けた




< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop