ピンク☆ゴールド【短編】
☆1☆ 校内最強
―ここは『私立叶ヶ丘高等学校』通称カノコウ。

今日はこの学校の入学式だ。

沢山の入学生が通学路を行き交う中、一人の少女がカノコウの男子学生にある質問をした。


「あのぅ……カノコウで有名な人達が居るって聞いたんですけど………誰なんですか?」


すると、男子学生はとても驚いた様子で答えた。


「えぇ!?君、あの二人の事知らないのぉ…?ヤバイよーカノコウ入るなら、これ常識!」


そう言って、男子学生は話し始めた―。





理事長の孫娘、二年生の東院 薫(トウイン カオル)。この人が校内最強の一人。


ピンク色の掛かった茶髪。完璧にセットされた巻き髪。笑うとふわっと揺れて、より笑顔を可愛く魅せる。透き通る色白な肌が、なんとも可愛らしい。


160㎝程の身長に華奢な身体。なのにナイスボディで、誰もが羨む体型だ。


小さな顔とは逆に大きな瞳。綺麗に整った眉、息を呑む程長い睫毛は、大きな瞳を更に際立てる。高い鼻や、艶掛かって程よく膨らんだ唇がとても大人っぽい。





そしてもう一人の最強。

――錐生 大悟(キリュウ ダイゴ)。
こちらも同じく二年生。


家族構成は、一切知られていない。

何が凄いって…唯一校内で、東院 薫と同じ扱いをされる人間だからである。


少し長めの髪を遊ばせたヘアスタイル。殆ど金髪に近い明るい髪は、地毛だと言うから驚く。


目力のある大きな瞳、きりっとした眉。驚く程長い睫毛が、なんだかとても色っぽい。顔のバランスを保っている高い鼻。きゅっと薄く、引き締まった唇。


こんな人の事を、まさに“イケメン”と呼ぶのだろう。



180㎝ぐらいの身長、少し華奢でありながら、がっしりと体型からは誰もが納得する、男らしさが感じられる。





この二人は…容姿端麗、文武両道。なんでも出来る。



そして――何より強いんだ。だから誰も逆らえない。これが、校内最強の一番の理由だ。





そんな『ゴールデンコンビ』…その存在が、ここカノコウに欠かせないモノなのである―。





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