狼系王子とナイショの社内恋愛


「実際に告白した人から聞いたんですけど、結城さんに言われたんですって。
自分はひとりを大事にできないからやめた方がいいって」
「……ふーん」
「本当か分かりませんけどね。ただ告白を断るためについた嘘かもしれないしー。
でも、あまりに頻繁に噂の相手が更新されるから、本当にそうなのかもなぁとも睨んでるんですけどね」

なかなかしっぽが掴めなくて、と悔しがる金子さんに、パパラッチかと心の中でツッコみながら苦笑いを浮かべる。

こんな風に、他人の口から結城さんの事を聞くのはあんまり好きじゃないけれど、ここまで噂が多いと自然と耳にも入ってくるもので。
人気者は大変だなぁと他人事に考えながら、食べ終わった食器を片づけた。

でも、情報屋の金子さんの話が本当なら、冗談でも気になってるなんて言われた私ってすごいのかもしれない。
そして、そんな人気者の結城さんとあんな素敵なお店でディナーを食べたのに揺れない私もすごいのかもしれない。

だからこそ、結城さんがおもしろがって構ってくるんだろうけど。



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