狼系王子とナイショの社内恋愛
◇「俺はまだ足りないんですけど」



「ではこの辺でお開きにしたいと思います。
尚、二次会はカラオケの予定なので、参加する方は企画課の岡村さんに声をかけてください」

本当なら二次会はいいって話だったから特に予定していなかったのだけど。
飲んでいるうちにテンションの上がった数名から、二次会をしたいと話が出て、じゃあと岡村さんが二次会幹事に名乗りを上げてくれた。

正直かなりお酒を飲んでいるみたいだし、あんなので大丈夫かとも思うけど、私はもう帰るし一次会は無事成功したしで関係ない。

そういえば、あの人の名前は岡村さんで、最初思い浮かべていた三択にも入っていなかったけれど、それももうどうでもいい。

あらかじめ集金しておいた会費で会計を済ませて外に出ると、二次会に行く人たちはもうだいぶ遠くを歩いていた。
人数から見ると、ほとんどの人が二次会に流れたのかもしれない。

総務課だけでお祝いをやるって話になって二次会希望をとった時には、あまり遅いのはちょっとと断る人が多かったけれど、企画課も一緒だってなるとやっぱり話も違うようで。

普段あまり関わりのない企画課の人と仲良くなりたい女性社員はみんなついていったみたいだった。


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