こっち向けよ





「はぁ…」



ため息をつきつつリビングへ戻ると、ソファの上で膝を抱えている舞。



「舞?髪乾かすぞ?」



近付いて優しく声をかけるが、ピクリとしただけで返事がない。



「舞…?」



そっと耳を寄せると、



「……ぅ…く…」



声を殺して泣いていた。



「舞?」



本当にどうしてしまったんだろう。



うずくまってより小さくなった舞をそっと抱きしめた。



一瞬躊躇ったが、止める必要は無いと思った。





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