再生ゲーム
 北条先生は猿田と違って大好きだった。


筋肉質な体に豊満な胸、優しい顔つきなのに、たまにでる厳しい口調。私の憧れの先生だった。


「ここの扉は鍵オッケーっと! 先生は職員用の更衣室で着替えてくるから、山田さん、後は宜しくね! もう皆、着替え終わってると思うわよ」


「はぁ~い、分かりました! 後で鍵はお届けしますね!」


北条先生と別れ、私は早速、女子更衣室に誰かいないかを確認しようと扉を開けた。


一瞬、ドキリとした。


いないと思っていたはずの場所に江藤りさが、まだ残っていたのだ。


「どうしたの? りささん? 鍵を閉めに来たのだけど……」


もう既に着替え終わっているのに、私の顔を見て酷く動揺している。
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