接吻《修正中》
ずっと、長い間俺が言うことが出来なかった言葉を、なんで簡単に言ってのけるんだ。


「寛久は沢山友達いるから、寂しくないかもしれないけど・・・一人は寂しいんだよ・・・特に雨の日は・・・」


キュウーンと柴犬が鳴く。

そんな、悲しそうな声を出すなよ。

まるで、俺が悪者みたいじゃねえーか。


「チャ太郎・・・大丈夫だよ・・・お腹空いたの?」


奈々は優しい目で柴犬を見つめ、ゆっくりと頭を撫でる。

柴犬はキャンキャンと奈々の腕の中で、まるで奈々に話し掛けるように鳴く。


「そかそかーお腹空いたんだね?コンビニでミルク買って帰ろうね?」


なんで。

なんで、そんな優しい声で話すんだよ、奈々。

たかが犬に、なんで笑いかけるんだよ・・・。
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