塩辛い酒よりも、甘ったるいだけの酒が飲みたい。
ざり……

砂利を踏みしめ、門より高く佇む大木を見上げる。

ぐぐっと足に力をいれ、さあ月に向かうウサギのように、


ぴょん、と。





「……風が気持ちいいやあ」


さわさわ揺れる大木の葉に、さらさら流れる風の音。

なるほど、師匠の言う通り、いい場所かもしんない。


ふと見上げれば三日月がぽつねんと浮かび、雲一つない空はちょっとだけ寂しく感じた。


盃を取りだしなみなみと注ぐ甘酒。

一口含めばやっぱり甘ったるくて。


ふと、下から「にゃあ」と聞こえて覗いてみれば。あれ、カルハじゃん。

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