魔界女王伝

雨はいっそう激しく降り、風が轟音と共に強く鳴り響いていた。一人静寂な空間の中、頭
がおかしくなりそうになっていた。



その時、ノックする音が聞こえた。ドアにはカギがかかっておらず、体格の良い３人の男達が入って来た。



「夜分遅くに失礼、ミスター。カギが掛かっていないようなので勝手に入らして貰いましたよ。」



彼は怒りが頂点に達していて、握りしめた手がわなわなと震えた。



「貴様ら、一体何が目的なのだ。どうしてワシを選んだのだ。」
黒帽子を目深に被った男が、彼が取り乱したのを楽しむかのように笑い声を上げた。



「ミスター…随分と取り乱されている様子で…。」
ノストラダムスはその言葉に恐怖し、黙り込んだ。



男は彼を無視し机に向かった。そして開かれていた白紙のページを見て豹変した。



「ミスター、アンタが遠い未来を視た事は分かっているのだよ。そとれも何か、アンタの大切な人がどうなっても良いって言うのかよ？」