恋愛のやり直し方
一応入る前にコンコンとノックをした。


「…………」





返事は無い。






「竜くん入るね」




そっとドアを開けると、デスクに座る竜くん






「竜………くん……」


その目は、プリントアウトされた紙束から逸らされることは無かった。
鬼気迫るその様子に、いつもの竜くんの姿は1ミリもみあたらない。



「お茶置くね」ただそれだけの言葉を掛けるのも躊躇してしまう。





静かに背中側を通り、そっと竜くんの右側にお茶を置く。
私がここにいることも全然分かってないと思う。






その集中が途切れることのないように、足音にも気を配りながら部屋を出た





「ほっ」


無事にドアを閉めた途端に漏れた溜息




執筆中の友田でさえあんなに鬼気迫る様子はなかったのに……




もしかして、思うような原稿じゃなかったとか?
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