恋愛のやり直し方
毎日自分もこの中にいて、日常を過ごしているなんて信じられなかった。



この景色の中にも楽しいこと、嬉しいこと、辛いこと、悲しいことがたくさん散らばっているなんて信じられない。





「いいでしょ、ココ。夜はもっときれいになるよ」



「でしょうね」




夕日を浴びた街並みだけで、こんなにも感動できるのだから、夜景がきれいな事は想像できる。






「それは、あとでのお楽しみ。先に腹ごしらえしちゃおう」



「……はい」





友田の背中の先には、小さなバンガロー風のお店。
中からソースのいい匂いが漏れだしていて、ギューっと胃が反応した。





カランカランとドアのベルが鳴る。





「いらっしゃいませ。あぁ、直樹君いらっしゃい」



夕日が差し込む店内には数組のお客さんがいた。
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