sound village
解散秒読み **side レン/



時間が経過するのは
殊の外早く、
三匹の出国まで、
残すところ、2週間を
切るところまで来ていた。


『レン。奴等はどんな具合?
落ち着いてる?
ザワザワしてる?』


彼ら…特に斐川くんが
あちらに伺うことを
切望していたリヒトは
楽しみで楽しみで
仕方ないといった様子だ。


…浮かれた定期連絡を
寄越す、外国人風情が
ムカつくのだよ(怒)

そんなやさぐれた気持ちを
前面に押し出して、ヤローを
脅してやることを
忘れてはいけない。

『テメェ、仕事もちゃんと
伝授しろよ!コノヤロー。

1年間アイツらダシにして
遊び呆けてでもみろ。

キサマが、誰の前妻のガキ
だろうと、鼻フックで
ビルからぶら下げて
やるからなっ‼︎』


『ぷっ。何荒れてるんだよ?
レン、失恋でもしたのか?』


…余計なお世話だよ。

『してないよ!』



荒れてなんかないもん。
…荒れてんのは、お肌だけ
なんだもん。


ってか、“もん”って何だ?!
“もん”って…。


自分に迄イライラして
毒舌になってしまう。
周りに普通に接することが
できるだけ、私も大人に
なったということだろう。


リヒトと私の会話の下品さ
なんて、周りはいつものこと
だと、考えているけど…


この半年、つきあってきた
リヒトには、私が平静ではない
事なんて、お見通しなんだろう。











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