sound village

一歩前へ ** side斐川




…俺の上司は…




何故、ひっつかない …


…の、だろう…?



あんなに、お互いを
理解しあっていると
いうのに。


ガラスフィックスで
区切られた喫煙室の中にいる
上司を見つめながら、
勝手に思い耽った癖に、
喉に何かがひっかかった
様な、気分になる。



2人がその小部屋を後にし
こちらへ歩いてくる気配に、
思わず、通路脇の柱の陰に
身を寄せた。



「もぉ、意地っ張りなんだから。
レンちゃんったら。(笑)」

「名前で呼ぶな。気色悪い。」


相変わらず、音村係長は
そっけなく、佐藤係長は
ちゃらんぽらんで、
…いつもの2人の様だが…



いつもの2人らしくない

気がするのは…



少しは寂しく感じてほしい
という、俺の勝手な願望が
錯覚を起こしているせい
なのだろうか?














































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