sound village
  



「あ?!神島先輩?!」



突然声をかけられ
隣にいた神島が驚いた様に
顔をあげ、声のする方向を見る。


「ああっ!!何だよ?!
今日の相手って!!
マジか?!お前らか?!」


神島が驚愕の声をあげる。
アメリカに渡った2人…
神島と柏木の後輩、
つまり俺の同級生。


「すっげぇ!!5年ぶりっすね!
あれ?老けた?」

「老けてねぇよ!!」

「あれ?うちの元主将は?」


全く話を聞いていない
二人に挟まれて
185cmあるはずの神島が
小さくみえる…

…恐るべし2m


「よう。斐川。相変わらず
無表情だな。柏木さんは?」


…誰が無表情だ。


「神島の話だと、同僚に
拉致られているはずだ。
戻っても…今日は、ゲームは無理だ。」


あの膝の具合じゃ…

結局、柏木はこっちに来ても
一度もゲームに参加できていない。
ただ、必ずついてきてくれて
分析してアドバイスをくれる。


「ああ。漸く医者行ったんだな。」

「え?」

どうして行き先を知っているんだ?
疑問が表情に出ていたんだろうか

「俺が、医者紹介したんだ。」

語らずして、答えが返ってきた。




 








< 486 / 625 >

この作品をシェア

pagetop