sound village
「それにしても、神島が
呼び出すなんて、珍しいな。」
野菜炒めを飲み込んで
抱えていた疑問を放てば
「ああ。ここ、弁当あんだろ。
音村係長に買って帰ろうかと
思ってさ。出汁まきタマゴの奴。」
…等と、当然の様にいう。
…こういうところが、一年早く
産まれた違いというのだろうか?
俺では、気にしていても
行動に至りきらないところで
少しばかり悔しくなる。
「えっ!?何?レンちゃん、また
ご飯ちゃんと食べてないの?
今すぐ真月にチクッてやろう。」
“怒られちまえよぉ”と
悪い表情を浮かべて、啓太が
スマートフォンを操作する。
「今日、佐藤係長、出張だった
だろ。もう出かけた?」
なるほど、あの人がいれば、
無理矢理引きずりだすんだろうけど。
「さっき、部長と一緒に
慌てて出かけていた。」
「じゃあ、弁当一個でいいな。
佐藤係長がいたら拗ねるだろ。
音村係長の分だけ買って帰ると。」
そういいながら、早々に
店員さんにお弁当を注文している。
「ぷっ。」
スマートフォンに返信が来たらしい。
画面をみて、啓太が顔面を崩して
笑いを堪えている。
「今すぐ怒ってやるってさ(笑)
こっわ~い(笑)」