0時のシンデレラ
「…………」
ここは木崎凛音(キザキリンネ)の部屋だ。
「…夢か」
凛音はムクっと起き上がる。
「ずいぶんリアルな夢…。
………はぁーーーー」
凛音は大きなため息をついた。
凛音は小さい頃、
花のかんむりをくれて男の子と出会った。
すごく…すごく優しい男の子だった。
しかし、ある日突然いなくなってしまった。
「…まだ忘れられないのかな、私は。
もう昔だというのに」
あの男の子は凛音の初恋の人でもあった。