好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
『ん…どうかしたの?』



『由奈と育は何処か行くの?』



『ん~今のところ予定はないけどね』



『そっかぁ~じゃあさ、私と由奈と育と和也で花火行かない?』



『えっ……う…ん。いいよ』



正直…私は行きたくない。どうやら仁美は育の事が好きみたいだ。



『じゃあ、育に言っておくね』


私はそう言い再び教室の扉に手を掛けた。



『あっ!いいよ。自分で育に言っとくからっ』



仁美はニッコリ笑いながら私の腕を強引に掴み『行こ行こ』と教室の中へと入って行った。



そして、仁美は席に着くとすぐに周りの子達と楽しそうに話し始めた。
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