好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
短い沈黙が流れる…




『…わ…私…何度も育を忘れようとしたんだよ…でも…どんなに酷い事されたって、嫌いになれなかったんだ…』



私は我慢していた言葉が溢れ出て来て…



育に抱き着いた…



やっと…



やっと…捕まえた…



『…もう…離れたくない…』



「……由奈……」




育の顔が近くなって、私の唇に触れた…




「…解ったから…それ以上泣くな…」



『…うん…』



「……………」



「…俺のここに鼻水ついてる」



育が笑いながら自分の肩を指差した。



『……もう!』



私は枕でバシバシと育を叩いた。



やっと



やっと…



私の気持ちが届いたんだ…


私は嬉しくて堪らなかった…
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