好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
「…由奈どうしたんだよ…どうしちまったんだよ…」



育は私を悲しそうな目で見つめた…



『どうもしない…気が変わったの。』



「二人で生きて行くって決めたじゃん…なんでそんな…簡単に…」


私は育の言葉を無視して二階へ上がった…



「クソッ…なんなんだよ」



育の呟く声が聞こえた…



私は自分の部屋の扉を閉めて、ズルズルと座り込んだ…



涙が止めどなく流れて来る…



育ごめん――…



でも…



こうでも言わなければ育は…



自分の夢諦めてしまうでしょ…?



私…
知らなかったんだ…



育が本気で大学目指していたんだと…



私は…
自分の勝手で産むと決めたんだから…



やっぱり自分自身で決める事なんだと…



やっと気付いたんだよ―――
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