あなたの孤独に気づくまで
雨は好きになれない



それはあなたも同じだったね



「どす黒い雲見てるとさ、この世の終わりみたいな気持ちにならない?」


わかる。
何となくわかる。

そう言うと
「うちら運命共同体だね」

そうやって腕を組んできた。


恵がそうしてくれることで、そこに私は居ていいんだと、居場所があるんだと無意識のうちにほっとしていた。


あの時、あなたも同じ気持ちでしたか?




…恵、あなたがいなくなってもうすぐ一年が過ぎようとしています。
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