月と太陽
story,7
短い秋が過ぎ、わたしにとって初めての北海道の冬が訪れる。

暑いのも苦手だが、寒いのも好きじゃない。

想像以上に風が冷たく、「やっぱり北海道は寒いね」なんて言ってみたけれど、タケル曰く、本当の寒さはこれかららしい。

これ以上に寒いなんて、想像も出来なかったし、想像したくもなかった。

そういえば、ついこないだ涼からある情報を聞いた。

幸ちゃんが学校を自主退学したらしい。

もうすぐ卒業なのに、勿体ない。

そう思ったが、自主退学の理由にロン毛男たちが関係していることは予想出来た。


ある日の土曜日のことだ。

リビングでたくさんの雑誌を広げる亜利沙を見つけた。

わたしは歩み寄り、その雑誌たちを覗いた。
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