月と太陽
「あと、花嫁修業をしに来なさいって言ってたな〜」

タケルは空気中の何かを見上げながら、片眉を上げて言った。

わたしは「花嫁修業?」と驚きのあまり上ずった声で問う。

横目でわたしを見たタケルは、クスッと笑うと、こっちに顔を向け、穏やかな表情を浮かべた。

「しずく」

わたしは「ん?」と返事をする。

「一つお願いがあるんだ。聞いてくれるかい?」

優しいタケルの言葉にわたしは、一つ頷いた。

タケルの瞳は真剣で、吸い込まれそうだ。

「もし、俺の夢が叶ったら…、その時は…」

そう何かを言いかけて、タケルはわたしの手をとった。

不意に手から焼きそばパンが通り抜け、床へと落ちていく。

わたしは、タケルから目を逸らすことが出来ずにいた。

「…結婚してくれ、しずく」


end
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