spiral "eternal"


俺が覚えているのは、休みの日にバスケを教えてもらって

その俺と父さんの光景を見ながら優しく笑ってる母さん



2人とも、どこにでもいる普通の夫婦だった



「あいつは、特別だよ。」おじさんは懐かしそうに目を細めた


「あいつは…世界を護れる位の心と、力があった。あいつなら、何でも任せられるって…信じられた。」


「そして華は海の精神的な支えだった。きっと、海も華が居なければあんなに強く立っていられなかったと思うわ。」


俺の知らない、父さんと母さんの話




2人の、能力者時代の話



「まぁ、嘘つくのは下手だったけど。」


「素直でもなかったわね。」


「ハハッ…。」


なんとなく、想像できた


父さんと母さん…おじさんと美優さんは、そうやって育ってきたんだろう


まるで、俺と柚子達みたいに…


「俺も、立ち止まってる場合じゃないな。」








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