spiral "eternal"


「そんな事ねぇよ。葵が輝石を作ってくれて、俺に力を貸してくれたから…俺も能力を使えたんだと思う。

葵が手を貸してくれなきゃ、どうすることも出来なかったよ。」


「…ほら、言ったとおりでしょ?」

「?」いきなりの言葉に、俺は首を傾げた


「春の能力は、大切な人を護る事が出来る素敵な力で…。それは今からでも遅くないって。

きっと、これで皆の心も救われたと思う。」


皆の心、か…


その考え方が葵らしいな、と俺は密かに思った


「俺…もう迷わないよ。」


いつの間に忘れていたのだろう


いつの間に…諦めていたのだろう


大切な人を…自分の手で護りたいっていう気持ち


誰かじゃない、俺自身の手で…


「絶対に、柚子達を助け出す。」


もう能力の事で悩んだりしない


立ち止まったりしない


きっとそのために…能力が俺を選んでくれたと思うからーーー







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