夏の桜が咲く。

何年ぶりかにお父さんの部屋に来た

トントンっ

「お父さん?」

「おぉー、梨桜、どうした?」

お父さんの部屋は相変わらず

絵の具の匂いだった

私は お父さんの部屋で

絵を書きはじめた

「私 日記はじめたんだ
絵日記みたいなの」

そう言うと お父さんの絵を書いた

そして裏に

《お父さんと電話を買いに行った》

と書いた。

「では、おやすみなさい」

「おやすみ」



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