そよ風の妖精
「何言ってんの!?どこが似てんのよ」


今度はひそひそと話す。

「いや…どこと言われると…。」

勢いに負けて自信をなくしたように
曖昧に答える

「まず、翔ちゃんはメガネかけてないし。」

「そういえばそうだな。」

思い出したかのようにすこしほほ笑む

「しかもあの時の翔ちゃん中1だから!」

そう、翔ちゃんの時は中1のときに
止まってしまったんだ。

「そっか…だよな。
ちょっと俺どうかしてるわ。」

へへへッと少し寂しそうに
悠ちゃんは笑った。

やっぱさびしいよね。
もうすぐ…夏が来る。
あたしと悠ちゃんの嫌いな季節が…。


でもあの転校生、
なーんか感じが似てるのよね。

いや、実際は似てないのよ?
全く。ほんとに。
でもなんとなーく雰囲気がね。

ちょっと、悠ちゃんの言うこと
わかる気がするなぁ。
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