先生、もう一度好きになっていいですか。
山野蘭…。

思い出すだけで憎しみがわく。

大好きな先生の職を失わせた。

あたしと理子が悲しんでるのに

笑っていた。

大切な友達の翔哉を騙した。

…最低な女と血がつながっている…。

「鈴香ちゃん、北海道にいっちゃう

 から…もう会えないって悲しいなぁ」

といいながらも笑っている山野さん。

「ふざけんな…」

「え?」

「ざけんなっていってんだよ!」

その瞬間、親戚が黙ってしまった。

「鈴…香ちゃ…ん!?」

みんなは絶句、お母さんは

戸惑っていた。

「す、すいません、みなさん!

 ほら、鈴香どうしたの!」

「ちょっとお母さんは黙って。

 …山野さん、ちょっときて。」

と手を引っ張ると「えー?」と

いいながら私についてきた。
< 85 / 93 >

この作品をシェア

pagetop