private lover ~大好きな人の前で他の人に愛を誓う時~
 見られないことの寂しさを、胸いっぱいに感じてる。



 私は、変わったのかな……



 注目されたいなんて、これっぽっちも思わないよ。

 整形した目と矯正した歯を元に戻したいなんて、もっと思わない。

 だけど変わる前の方が、良かったのかもしれない。

 私の想いはやっと届いたけど、描いた夢は儚く消えた。

 顔さえ変われば運命も変わるなんて思う、逃げ道さえなくなっちゃった。




 私、どうしよう。

 星哉と奈々を応援してく自信なんて、ない。




 まして、寿を取り巻いてる女の子たちの仲間になる気なんて、もっとない。





 だけど一人になるね、確実に。





 お弁当を一緒に食べてくれる友だちとか、どこか

 遊びに出かける友だちは奈々たちの他にもいるけど。

 私は心の闇を分かってくれてる、二人の大切な人と遠く離れちゃうことになる。

 二人は一緒にいていいよって言ってくれるかもしれないけど、

 それじゃあ私が持たない。

 私は二人に気づかれる前に教室を離れた。

 星哉と奈々が帰ろうとしたとき、視界の中に私がいたら、

 きっと誘ってくれるから。

 二人と一人に別れて二列三人で下校するのは、辛いよ。

 だったら、気を遣ってあげてるふりして、先にいなくなる。




 それが一番だと思う。

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