「約束」涙の君を【完】

それぞれの思い




昼休みになり、


祥太と賢人くんは、学食へ。


私とあおいと杏は、机をくっつけて教室でお弁当を食べていた。





「いつから付き合ってたの?」


私の向かい側に座っているあおいが聞いてきた。





「昨日……かな」


「「昨日????」」


私の左隣に座っていた杏も一緒に、驚いていた。


「っていうか……そもそも出会いってなんだったの?」



杏が不思議そうに聞いてきたから、小6の夏に出会ったことを話した。



「へえー。そうだったんだ。


なんか、すごいね。



運命って感じ」



「そうかな……」



「祥太、優衣にベタ惚れって感じじゃん。

あんな祥太初めて見たよ。

あんま女とか、恋愛とか興味ないって感じだったから」


「そうだったんだ……」



「あ、あいつこっち見てる」



あおいが廊下を見て言ったから、私も廊下を見ると、



陽菜がこっちを見ていた。



「私、ちょっと行ってくる」



陽菜にもちゃんと自分の気持ちを伝えたいと思った。


じゃないと、ずっとこうやって睨まれ続ける。


そんなの、嫌だから。



「大丈夫?うちらも行こうか?」


二人ともお弁当に蓋をしようとしたから、



私は首を振った。




「大丈夫。私がちゃんと言わなくちゃって思うから」



「わかった。一応携帯持っていきな。

なんかあったらすぐ電話して。


すぐ駆けつけるから」



「うん。ありがと」





私はお弁当を片付け、携帯を持つと、


廊下の陽菜の元へと向かった。







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