「約束」涙の君を【完】
「必ず……私の元に……」
「祥太を信じてやれよ。
大丈夫だって、俺らもついているし」
あおいも杏も頷いた。
「安心して、東京に行かしてやれよ。
私は大丈夫だって、ひとりでも大丈夫だって、
笑って言ってやれよ……」
賢人くん……
「祥太は、小6から、
ずっと優衣ちゃんが好きだったんだ。
会えなくても、
会える見込みがなくても、
ずっと好きだったんだ。
祥太はそういう奴なんだよ」
小6から……
会える見込みがなくても……
「私……祥太の家に行ってくる」
「おう!行ってこい!
祥太によろしくな」
私は、急いでバッグを持つと、
教室を飛び出した。