「約束」涙の君を【完】





ちゃんと支える自信。


自信……



「結城をきっかけに、


友達との関係を築いたり、


学校を楽しいと感じてくれたらいいと思っている。



どうだ、結城。



一緒に水沢さんを支えてやろうじゃないか」




一緒に……





「先生」




「おう。なんだ」





「俺、もし優衣が一緒のクラスになったら、

俺……



全力で支えますよ」




先生は、「そうか」と微笑んだ。



「結城。

彼女には、乗り越えなくちゃいけないことがたくさんあると思うんだ。



しかも、自分自身の力で乗り越えなくちゃ意味がない。


支えるっていうのは、守るっていうことじゃない。


時には、背中を押してやることも、必要だと思うんだ。


結城なら、その意味がわかるよな。


結城は優しいし、真面目だし、


クラスの生徒から人気と信頼もある。


結城になら、彼女を支えてやれると俺は思うよ」


先生が、俺の肩をポンっと叩いた。
















< 80 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop