君に恋した
5.泣くなよ
 

 事の起こりは、今となってはなんとも言い難い。

 些細だったかは解らないけれど、きっといつものくだらないじゃれあいみたいな部分から始まったのだと思う。




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 卵焼きは甘い党だの辛い方がいいだの、かき氷はイチゴ派レモン派、傘は右手持ち左手持ち、携帯のストラップは必要不必要、等など。
 彼女とはそんな小さく些細な事でよくケンカをした。

 最後はいつも、「まぁ好みがあるしいいか、今度は入れ替えてオススメを評価し合おう」と、そうなるのだ。
 どちらも譲る気はないのだから妥協せざるを得ない。

 
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