ほんとの笑顔が見たかったんだ
気持ち
「もう!私のバカ!」

自分で自分を責め、走りながら駅に向かっていた。

荷物は軽いから走りやすいけど、運動不足の私にとったらただ走るだけで倒れそうになる。



【久しぶり♡今日、学校終わったらみんなでごはん行こー♡】

【いいね!´∇`行く!】

【私も行く行く!じゅなも行くよね?】

グループさえ作れば、複数の友達と一つの掲示板でやり取りが出来るトークモード。

ルリカ、ノン、ナオミと私の四人のグループの掲示板に、久しぶりに文字が流れたのは、今から約15分前の事だった。

昨日、家に帰って、宿題の続きをしたりして、寝るのが遅くなり、布団に入っても、色々考えてしまってなかなか眠れなかった…。

言い訳はダメだけど、いつも起きる時間に起きれなかった。

今年の夏休み初の寝坊だ。

トークモードの書き込みを知らせるチロリロリンと鳴る、かわいらしい音で私は目が覚めた。

ルリカが書き込んだ"学校"の文字を見て、私はなんの事か分からなかった。

目覚めてすぐの私は、

【おはよー!´∀`今起きたぁ♬学校?今夏休みだよー笑】

と、眠たい目をこすりながら、そう書き込んだ。

【今起きたの?!今日学校だよー!今日、合宿の時にやったテストの結果が返ってくる日だよ!テスト返しの後、解説もあるって先生言ってたじゃん!合宿の時!】

ルリカの書き込みで、私は思い出した。

慌てて飛び起きて、すぐに準備をして家を出た。

そして今に至る…。

ほんと私…バカ。
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