ほんとの笑顔が見たかったんだ
君の声
あれから三日が経った。

賑わう午後のショッピングモールのフードコート。

私はルリカ、ノン、ナオミの四人で買い物に来ていた。

あの日、私のせいで、ごはんに行く計画がなくなったみたいで、私はみんなに全力で謝った。

みんなは"いいよいいよー"と、優しく許してくれた。

良き友達だよほんと…。

「でもさ~、じゅなのトークモードには思わず吹いたよ!"今夏休みだよ"って!あんた何言ってんの?って思ったよ!」

ナオミはケラケラ笑って言うと、チョコレートアイスを口に放り込んだ。

ナオミが笑うと、他の二人も笑い、

「だよね~!!」

「じゅな、超マヌケ!」

と、口々に言う。

超マヌケって…ひどい!

けど…否定出来ないな…。

「いや~もうほんと、すみません…」

私は、頭に手を当てて、ペコッと頭を下げた。

「けど、じゅな…足の怪我大丈夫?」

「う、うん!大丈夫大丈夫!」

ノンにそう聞かれて、私は動揺してしまった。

手当てしてくれた、龍星君の事を思い出してしまったから…。

「あれー?じゅな、何動揺してんのー?もしかして…龍星君となんかあった?」

明らかに動揺する私を見て、勘が鋭いルリカはニヤニヤしながらたずねた。

合宿の日、ルリカだけじゃなく、結局ノンとナオミにも龍星君の事、話したんだよね。

「いやいや!な、何もないよー!もうルリカったら!」

"龍星君"の名前を聞くだけで、私の顔は赤くなる。

無駄な抵抗だとは思うけど、私は必死でごまかした。

「じゅな、顔に出すぎだから!」

追い討ちをかけるかのように、ナオミはまた、ケラケラ笑った。

ああ…もう隠せない。

「何があったの?」

ルリカは頬杖をついてもう一度私にたずねた。

ノンとナオミもじっと私の方を見つめている。

もうこれは、話さないといけない空気だ…。

「えっと…実は昨日…」

手を繋いでソラの家までつれて行ってくれたことや手当てしてくれた事を、私はみんなに話した。
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