猫又四郎の奇怪幻想見聞録
*
「おや、眠ってしまったようですね」
カウンターに肘をのせ、そこに顔をうずめて寝息をたてる女の子。
どうやら僕を知っているようだったけど、はて、誰だったか。
とりあえずと、ブランケットを肩にかけてあげ、飲みかけのコーヒーを流しに捨てた。
「さてと、この子の制服を見る限り、僕と同じ高校のようですし……。
調べてみますか」
本来ワイン棚となるべき場所に納められた大量の本。その本棚に指を這わせ、背表紙の字をおっていく。
「彼月(ひつく)学園、彼月学園、ひつく、ひ、ひ、ひ………。
あ、あった」
【彼月学園生徒名簿】と書かれた背表紙。さすがに全校生徒とあって分厚い。
本棚から取り出してパラパラとページをめくっていく。
【彼月学園】は僕の通っている学園のこと。
僕、【猫又 四郎】は、彼月学園高等部一年A組です。
「おや、眠ってしまったようですね」
カウンターに肘をのせ、そこに顔をうずめて寝息をたてる女の子。
どうやら僕を知っているようだったけど、はて、誰だったか。
とりあえずと、ブランケットを肩にかけてあげ、飲みかけのコーヒーを流しに捨てた。
「さてと、この子の制服を見る限り、僕と同じ高校のようですし……。
調べてみますか」
本来ワイン棚となるべき場所に納められた大量の本。その本棚に指を這わせ、背表紙の字をおっていく。
「彼月(ひつく)学園、彼月学園、ひつく、ひ、ひ、ひ………。
あ、あった」
【彼月学園生徒名簿】と書かれた背表紙。さすがに全校生徒とあって分厚い。
本棚から取り出してパラパラとページをめくっていく。
【彼月学園】は僕の通っている学園のこと。
僕、【猫又 四郎】は、彼月学園高等部一年A組です。