猫又四郎の奇怪幻想見聞録



「あづい……」



セミが鳴くこの季節。

ソファーに寝転がり扇風機を自分のところで固定したままアイスティーを口に含む愚弄人。



「もう夏ですからね。それに、あなたが創造主として生まれたのも昨年の夏でしょう?」


「まあ、はい………ああああづい…」



いつまでも、暑い暑い、を連呼する愚弄人に、最近調子はどうかと尋ねた。



「え?そりゃまあアルバム見て爆笑したり充実して……」


「リアル事情なんて聞いてませんよ。創作活動の方です」



ああ、そっちかよ。

夏の暑さにやられたせいか、若干口の悪くなる愚弄人。

というより、アルバムで爆笑するのは他人に失礼だと思いますが…。

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